ちょっと強風&寒い初カヌー in 木津川 
March 2006
じろじろとの約束のスキーの翌日から、信じられないほどの春めいたお天気が続いた。気温も暖かく気持ちも穏やかに。そうなってくると気になるのが、カヌーのこと!ちょうどタイミングよく、tahoeさんからお誘いのメールを頂いた。お断りする理由は、どこにもない!速攻で参加表明のお返事メールを入れた。2006年初カヌーと言う事で、無理をせずに計画できると言う事で行き先は木津川に決定。ただしこの所穏やかな暖かい天気とはいえ春の天気は気まぐれ、当日の朝の状況を見て川下りを判断すると言う条件付。要するに、“久々にお会いしましょうよ。カヌー出来れば尚良いですね。”的スタンスでの計画。久しぶりのtahoeさんとの再会やカヌーのことを思うと、運動前日の小学生の時のようにワクワクしてなかなか眠れなかった。

焚き火を囲んで、再会を愉しむ
当日の朝、あいにく快晴とはいえない天候。気温もさほど高くない。「今日は、無理かもしれないな・・・。」と思いながらカヌーをカートップし準備にかかる。準備を始めるとコーディーも雰囲気を察してか、テンションが高くなる。準備を終え忘れ物がないかの確認の後、ドアを開けると一番に乗り込んだのはコーディー!いつもの定位置に陣取って、おとなしくしている。こんな時のコーディーは、とてもお利巧さんな表情をしている。「コーディーもカヌーに乗れるのが、愉しくなってきたのかな?」とMama。間違いなく、愉しくなってきているようだ。コーディーの頭を撫でて、木津川へ出発!
1時間のドライブで、目的地笠置キャンプ場に到着。tahoeさんは既に到着しておられ、久しぶりの再会を果たした。暫くして「今日は気温も低いし、風もありますのでカヌーはやめておきましょう。」とtahoeさん。そう仰るtahoeさんの息が白い。残念だけれど、まだ数回しかダウンリバーの経験が無い我が家に無理は禁物。焚き火を囲んで、久しぶりの再会を愉しむ事にした。お互いの近況報告から、色々と話が弾んだ。11時をまわったころからお天気が急激に回復、気温もかなり上がってきた。「にっしゃん、帰りが少し遅くなっても大丈夫ですか?」と言うtahoeさんの質問にその意味を理解した僕は、「問題ありません
!」と即答。

photo by tahoeさん

歓談中

photo by tahoeさん
予定時間から2時間以上遅れて、ダウンリバーを決定。帰りは少し遅くなるけれど、この2時間は値打ちある時間だと思う。若い時の僕ならばtahoeさんのアドバイスを受け入れず、少々無理してでも早くに川に漕ぎ出していたに違いない。その先にはもしかしたら、不幸な事故が待ち受けていたかもしれない。少しは大人になれたのか、いい意味で臆病になれている自分が少し嬉しかった。さて、いざ川へ!漕ぎ出してすぐに、左へと曲がる瀬が現れた。結構流れがきつく、気を抜いていると右岸へと持っていかれる。強烈な向かい風で、バウが必要以上に左に振られカヌーが回りそうになるのを必死で抑えて何とか最初の瀬をクリアーした。
photo by tahoeさん

久しぶりの、この光景
やっぱり、自分の思い通りにカヌーを操るのは難しい。もう少し練習を積まなければとMamaと話しながら暫く、穏やかな流れをこぎ進む。暫くすると向かい風がより強くなってきて、しっかりとパドリングしないと前に進むのもおぼつかないような状態に。お気の毒な事に今回ソロでのダウンリバーとなったtahoeさんは、強風でカヌーが思うようにコントロールできず時折強風でカヌーを回されそうになり苦労されていた。休憩で接岸した折に、大きな岩を数個カヌーに積み込み重量を稼いでその後風で回される事はなくなっていた。そうか、1人で風に回されるようだったら、おもしで重量を増やせばカヌー自体は安定するんだ。
いい勉強をさせて頂いた、メモとっとこ。その後も強風で一時ダウンリバーの中止も検討したが、暫く状況を見て続行を判断。おおよそ予定の時間で、無事目的地まで到達する事が出来た。今までのダウンリバーがとてもいい条件ものとだったと言う事がよく判ったと共に、悪い条件でのダウンリバーに付いて色々と考えさせられるいい機会となった。だってまだ沈未経験だし、そういった状況も想定して準備する事も必要なんだと改めて感じた。「別にそんなハードな川に行くわけじゃないから別にいいや。」と思っていたところがあった。でも、普段ハードでない川でも瞬時にハードな川に変わる事もあるだろう。
ソロでの強風でカヌーが回る!

いい味出してるtahoeさん、その1

photo by tahoeさん
いい味出してるtahoeさん、その2
スローロープ、ビルジポンプ、レスキューナイフ、ホイッスル等々・・・、今まで身近に感じることのなかったレスキューグッズ。初めて、真剣に考えてみた。強風、低い気温と水温と、決して良い条件ではない2006年のカヌー初め。でもそれと引き換えに、「そろそろレスキューや、不足の事態に対する備えに関しても、ぼちぼち考えろよ。」と川から教えられたような気になった。そうまるで「ここでもっと愉しみたいのならば、この当たりで考えとけよ。」と川から警告されているような。カヌーを通じて、素敵な方に出会うことが出来た。これからも、きっと多くの素晴らしい出会いが待っていることだろう。だからいつまでも、ゆっくりとカヌーを愉しんでいたい。その為にも、2006年の初カヌーはとても良い経験をさせてもらえた。臆病な自分が、少し頼もしいと感じた。変な感覚だけれど、なんとなく臆病な自分が素敵に思えた。出来るだけ多くの時間を、カヌーの上で愉しむために時には臆病な自分を思い出そう。

photo by tahoeさん
2006/3/26